「ギリシャ語」とか「サイト」、「辞書」とかいった単語を使っている記事がサイト内のあちらこちらにあるせいか、このサイトのアクセスログを見ていると、「ギリシャ語 辞書 サイト」「ギリシャ語 オンライン辞書」みたいなキーワードの検索結果からこのサイトのページに来ちゃった人がけっこういる。このキーワードから推測する限り、求められているのは「ギリシャ語の辞書サイト」。しかし、このサイトでは、ギリシャ語辞書サービスなんかは提供していないし、そんなことはできるわけもない。この記事を挙げるまでは、ギリシャ語のオンライン辞書サービスの紹介記事さえこのサイトにはなかった。Googleだの、MicrosoftのBingだの、Yahoo!だの、検索エンジンにキーワード入れて[検索]ボタンを押せば、なんでも見つけてくれて、「検索エンジンって賢い」と思われる世の中みたいだが、こういったアクセスログを見ていると、「検索エンジンは、キーワードに一致するテキストがページの中にあれば、こんなサイトのページも検索結果に出しちゃうんだな、たいして賢くないじゃない」と感じる。

一方で、ギリシャ語なりギリシャなりのことで調べたいことがあった人が、わざわざ検索結果からこのサイトに来てくれたので、がっかりしてほしくはない。多くの人にとってはつまらない記事ばかりのサイトだということはわかっていても、そう思われるはやはりイヤなので、オンラインの現代ギリシャ語辞書をこれまでのブックマークを元に紹介。

現代ギリシャ語・英語辞書(希英・英希辞書)

Λεξικό(in.gr)
ギリシャのポータルサイト、in.grが提供する辞書。ギリシャ語⇒英語では、意味が簡潔に書かれている一方、英語⇒ギリシャ語では、英語の単語の用例とそれに対応するギリシャ語の表現が比較的豊富なので、ギリシャ語を母語とする英語学習者向けかも。
ΛΕΞΙΚΌ – LEXICON: Greek-English-Greek dictionary
キプロスの国・文化の紹介をするNPO団体Kypros-Net運営のサイトで提供されている辞書。ギリシャ語⇒英語、英語⇒ギリシャ語で辞書検索ができるが、字義のみで用例はない。
λεξικό – Ελληνοαγγλικό Λεξικό WordReference.com
無料オンライン辞書の総合サイト、WordReference.comが提供する辞書。ただし、テストとしての運用の断り書きあり(2009年10月時点)
LingvoSoft
辞書ソフトのメーカー、LingvoSoftが(多分、ソフトの販促のために)提供している辞書。字義と音声データがあり、発音が聞ける。ただし、合成音声であまりあてにならない。
sensagent
無料オンライン辞書の総合サイト。基本的には見出し語のみ。たとえば、“dictionary”を調べると“λεξικό”という見出し語が表示され、その見出し語をクリックすると、“λεξικό”の意味がギリシャ語で説明される。
babyron Greek Dictionary
Windows向けの辞書・翻訳ツールを配付するbabyronのオンライン辞書。字義のみ。ひとつの検索窓でギリシャ語から英語への検索、英語からギリシャ語への検索が可能。
Webster’s Online Dictionary
無料オンライン辞書の総合サイト。字義のみ。使いにくいのでちゃんと使い方調べていない。

見出し語だけで用例がないものであれば、いわゆる機械翻訳サービスも似たような使い方ができますが、機械翻訳は文章やフレーズの入力を前提としている上に、ギリシャ語の格変化などを考えると、かならずしも見出し語が翻訳結果として表示されるとは限らないので、あえて機械翻訳サービスはここでは紹介していません。

現代ギリシャ語辞書(希希辞書)

Online Dictionary | Tools|Modern Greek Language
ギリシャ言語センター(Centre for the Greek Language)がEUの支援を受けて開発運用しているギリシャ語総合ポータルサイトのなかの現代ギリシャ語辞書。調べた単語をバスケットに入れて、あとから調べた単語をまとめてみられる機能がいい。サイト全体としてもまだ未完成な部分があるけど、ギリシャ語言語リソースとしてこれからに期待したいサイト。
Ελληνικό Λεξικό / Greek Dictionary
辞書の総合サイト。例文、用例がある見出し語もある。
注意事項に“All content on this website, including dictionary, thesaurus, literature, geography, and other reference data is for informational purposes only. This information should not be considered complete, up to date, and is not intended to be used in place of a visit, consultation, or advice of a legal, medical, or any other professional.” これは、世の中に流通する情報の大半に当てはまると思う。

なお日本語・現代ギリシャ語の辞書サイトはない。英語のような言語を経由して、ギリシャ語⇒英語⇒日本語のようなオンライン辞書はあるかもしれないが、こういうやり方の辞書はあてにならない。また、日本語・現代ギリシャ語の辞書サイトがあればいいとも思わない。「手軽で無料で使える辞書やテキストがないからギリシャ語の需要が喚起されない」という反論も聞こえてきそうだが、需要はそういうところで喚起されるものではない。どれだけの人がその言葉を話し、その人たちが文化や経済でどれだけの影響力をもっているのかというのが需要の主要因なるのだろう。たとえば、ツァコニア語(Tsakonian)日本語の辞書がオンラインで無料提供されても、これが日本人にとってのツァコニア語学習の需要喚起にはならないということだ。ツァコニア語を勉強しよう思えば、その理由は、無料辞書のがあるかないかではなく、この言語を話す人たちとのコミュニケーションの必要性であったり、この言語を話す人とその文化への興味関心だったりするのだろう。「無料なことはすばらしき哉」という神話もまた、さきの検索エンジンの会社やインターネットが生んでしまった誤解なのかもしれないと感じる今日この頃。
ところでネット&デジタルネタが続いたので、次回はこの系列のネタはやめようと思う……。

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