始まりはギリシャ— 『アマルフィ』2009/08/15

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長時間飛行機に乗るときは、ほとんど必ずと言っていいほど、本を持ち込む。普段は、ビジネス書や学術書を読むが、飛行機に乗る時にはこの手の本は敬遠する。ビジネス書を読むと、自分の仕事に重ね合わせながら読んでしまうので、休暇気分が台無しになってしまう。学術書を読むときは他の書籍を参照しながら読み進めるが、旅先にそんなに本を持ち込むことができないので、機内で学術書を読むとストレスが溜まる。こんな理由で、機内に持ち込む本はフィクション、とくに普段はほとんどと言っていいほど読まないミステリー、サスペンス、サブカルものを買う。これまで機内で読んだタイトルは、『亡国のイージス』(福井晴敏)、『クライマーズ・ハイ』『第三の時効』『動機』『陰の季節』『臨場』(横山秀夫)、『チーム・バチスタの栄光』(海堂尊)、『前世の記憶』(高橋克彦)、『評伝シャア・アズナブル 《赤い彗星》の軌跡』(皆川ゆか)などなど。今回(2009年7月のギリシャ旅行)ではなににしようかなと思って、成田空港のTSUTAYAで買ったのが、『アマルフィ』(真保裕一 著・扶桑社・ISBN-10:4594059384)。 … 続きを読む

立花隆 エーゲ世界を巡る— 『エーゲ 永遠回帰の海』2005/11/05

お茶の水で足裏マッサージを受けたあと、本屋に立ち寄ったら、出版されたばかりの『エーゲ 永遠回帰の海』(立花隆 著、須田慎太郎 写真、書籍情報社 刊)を見つけた。立花隆ファンとまではいかないが、この人の本は何冊か読んでいるし、なによりもこの人の博覧強記ぶりはあこがれだ。早速購入。

『エーゲ 永遠回帰の海』は、 … 続きを読む

古代ギリシャ史入門書─ 『物語古代ギリシア人の歴史』─2005/02/14

自分は古代ギリシャ史に関する学術書を読んだ記憶がほとんどない。理由のひとつは、学術書を読むための基礎訓練というか、教養が足りないということ。もうひとつは、学術書に堅苦しさを感じているからかもしれない。偏見かもしれないが(偏見だろうが)、学術書には学者特有の訛りがあって、その訛りは学問という閉鎖的な空間の中で話される訛りだと、心のどこかで思っているからかもしれない。

歴史は嫌いではないが、自分の好きな歴史に求めているのは、人間のドラマであったり、人と人とのつながりであったりする。こういった欲求を満たしてくれたのは、司馬遼太郎、塩野七生、行き過ぎかもしれないが … 続きを読む

こんな旅行をしてみたい─『クレタ、神々の山へ』2005/01/21

書店で本を探していて楽しみなことがある。夢中になって読んだ小説の著者が書いた、ギリシャの紀行文を見つけることだ。

たとえば、『スティルライフ』『マシアス・ギリの失脚』の池澤夏樹の『ギリシアの誘惑』。氏とギリシャの関係は、映画通には常識だが(アンゲロブロス映画の字幕)、もともと映画には疎いので、この本を見つけたときはかなりうれしかった。『蛍・納屋を焼く』や『風の歌を聴け』の村上春樹もそう。『ノルウェーの森』のあとがきには、「ギリシャに滞在しながら一気に書いた」ということが書いてあったが、この直前からの滞在を描き、ミコノス島のトマス・バーを一躍有名にしたことでも知られる『遠い太鼓』もまたその一冊。『遅すぎた春』『金閣寺』の三島由紀夫には『アポロの杯』がある。

最近見つけたその手の本は、『クレタ、神々の山へ』。
映画にもなった『ホワイトアウト』の著者・真保祐一のクレタ島トレッキング紀行である … 続きを読む

『MASTERキートン』のギリシャ─「伝説の微笑」第13巻第4話【覚書】2004/12/14

あらすじ

ギリシャ・レノス島でバカンスを楽しむキートン。その島には伝説(神話)に彩られた神殿が丘の上に残っていた。夫との生活に疑問を覚え、この島に観光で着ていた日本人・絵美はこの神殿に残るレリーフを眺めながら物思いに耽っていた。シカゴの古美術商のトンプソンは、古美術品の買い付けにこの島に来ていた。絵美の陰に惹かれたトンプソンは、神殿を毎日のように眺める絵美に、一緒にアメリカ来るようにとプロポーズをする。一方、キートンもまた毎日神殿でいろいろな実験を行う。その島に残された伝説を自然現象から検証していたのだ。

舞台:レノス島

同名の島は存在しない。レロス島がその名前の元になっていると考えられる。レロス島はカリムノス島とパトモス島の間に位置する、面積53平方メートル、人口8,000人の島で、入り組んだ海岸線を持つ丘がちの小さな島。観光客がそれほど訪れる島ではないが、フェリー、飛行機によるアクセスのよい島。 … 続きを読む